一生懸命にやるから、乗り越えた先に見えてくる楽しいこと。
古典の教師をしていて、蓮の花というのは、極楽浄土を表現している素晴らしいものであるということ、そして、蓮の咲く場所が、ドロドロした泥の中で咲くのだということを知って、あれこれ感慨深いものがある。
だいたい楽して手に入る素敵なものなどあるだろうか・・・?
実は美しいものの後ろには、一生懸命に頑張った努力の時間があるのではないだろうか?
数年前のセンター試験追試の問題だったかに蓮という植物を尊敬している人の論があった。
いろんな植物があるけれど、葉っぱがつかえたら幹は使えなかったり、実は使えても、葉っぱは使えなかったり、どこかが役に立てば、ほかは役に立たない、というような植物がほとんどなのに、蓮は、食用としても、祭祀用としても、薬としてもあれこれ使えて、無駄になるところがない、という表現があった。
見事な花を咲かせる蓮。
美しい姿だけではなくて、その有用さたるや素晴らしい。
泥の中にいる蓮。
その泥が濁っていればいるほど美しい花を咲かせる・・・。
一生懸命努力した後に、大輪の花を咲かせるのだ・・・、ということをいつも肝に銘じておきたい。
公開:2022/05/23 最終更新:2022/05/23