卒業生の活躍を耳にしてー電話でのやり取りから。喜びで泣けてきそうです。
ときに目の前の生徒さんのことがわからなくなることもある。
教科指導さえしていればよさそうなものだけれど、教科指導だけではどうも効率的でないこともある。
そんな時、その子はどういう状態で、どういうものの見え方をしているのかということに注力する一瞬がある。
自分一人の力ではどうもできない時、人の手を借りる。
たとえば、卒業生で、その子を知っている先輩など。
参考文献やレポート作成に必要なヒントをこちらも訊ねられればお答したりするので(特に文学部の場合、大学は違っても、少しくらいは役に立つことができる。)、まあ、お互い様というように答えてくれる。
何よりチェリーの後輩のことだし、必要となれば、講習時には講師として入ってくれるスタッフでもあるから。
ああ、あの子の性格だと、○○ではないですか・・・?
私、そう思うんですけど。私の見方って、偏ってることも多いので、わかりませんが・・・。
なんて、言ってくれる。
いやいやいや、誰も偏らないものの見方できないから・・・。(笑)
私も独りよがりにならないように、こうやって聞いているのよ・・・。
などなど言っている。
たぶん彼の場合、大した意味はないにしても、それは言ってはいけませんよね。
などと。
そんな彼女と出会ったのは数年前。
学校の先生にも反対された方面に進もうとされて、チェリーの来られた。
私と電話で話して、てっきり松嶋菜々子みたいな人が表れる、と思っていたなどと発言するところが、なんともおかしい。
頭のキレる子だな、と思った。おまけにとっても美人だし。
そんな彼女は、不思議なことがあると、わかるまで納得しない。
そういうところ、何気に私と似ている。
私が深堀し過ぎなのかもしれないけどね・・・。
と話すと、
私、先生がそういう人でなかったら、着いて行ってませんでした・・・。
と言ってくれる。
大人を信じたくて、でも、信じ切れない自分と闘って・・・、というところだったのだろうか?
高校の先生にも、大学に入学できるのか、そもそも大学受験の勉強が続けられているのかを懸念されていたらしい。
学校の先生も親身で、彼女にあれこれアドバイスしてくださっていたことを私は理解しながら、ご本人は、納得いかないんだろうな、と思っていた。
私も高校に勤めていたので、その状況が手に取るように分かった。
そんな彼女が文学部で、なかなかの成績を取り、アルバイト先でも結構頼りにされているらしくて、心の底から嬉しくなる。
もし育てることができたとしたら、彼女は本当に育ってくれたと思う。
ご自分の持っておられる力にベクトルを合わせるのが私たちの仕事かもしれないなあ・・・、と今、この文章を書きながら思った。