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夏期講習真っただ中です!ー大学受験共通テスト対策と二次・私大対策

暑い日が続きます。
先日教室の前に蝶々が舞い、何となく張り詰めた気持ちを和らげてくれるようで、ふふっと笑ってしまいました。

高3生も中3生も暑い夏です。
下級生たちも頑張っていますが、当然受験生が一番頑張っています。

声掛けの仕方にも工夫が必要な季節です。
ネガティブなことばかり言ってもやる気を失ってはいけないし、かといって現実をときにピリッと伝えなければ今のままでいいと思ってしまってはいけません。
できてない自分と、ああできた、という自分とどちらも経験し、しっかりサイクルを描いてそのサイクルをいかにたくさん経験するかが受験の醍醐味だと思います。

落ち込むべきところはしっかり落ち込む。
そして立ち上がってもう一度頑張る。
その苦しさから逃げていては受験勉強に打ち勝つことはできません。

それこそが大学受験の醍醐味ではないかと思うのです。
勉強の中身も重要だし、大学に行ってから学ぶことも多いのですが、それよりも受験勉強を通して出会う自分というものに私は価値があると考えています。
得点できない場合は得点できるようにするにはどうすればいいのだろうか?と考えて工夫して行動する。
できない現実から目を背けないでしっかりと向き合う。

辛い作業ですが、何もしないで自分に幻想を抱くよりはずっと気の利いた時間の使い方です。

理想の自分があり、それに対しての現実の自分があります。
その間を埋めそこなって一生幻想を抱く人になってほしくはありません。
だからこそ、私は肯定的な言葉とそうでない言葉をしっかり使い分けでその都度その都度ちょうどよい言葉掛けをしなければなりません。

昨日は楽しかったのです。
共通テスト古典の時間の古文は『源氏物語』の「宇治十帖」からでした。
本当に読むたび紫式部の天才を思いますが、人の心を描き切るのにこの人ほどの力量を持っている作家はいるのだろうか?と思わせられます。一つのできごとに対する人の心のあやをここまで書くか?と思いもし、それをちゃんと和歌でしっかり伝えきっている。登場人物の心の様がじわじわ伝わってきます。

教師として大学受験指導をしていながらも、そして解説をしていながら、いつも唸ってしまう。
たしかに、源氏を語るとき、私に何かが乗り移ったかのように乗ってしまう自分がいます。
よく専門を源氏だと思ってくださる方がいらっしゃるのですが、きっとそれほど『源氏物語』には素晴らしい魅力があるということだと思います。

公開:2023/08/08 最終更新:2023/08/08
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