思わず言ってしまった言葉・・・。教師としての本音。
若いころは、生徒たちに、自分のことを、両親に対する娘として、だから、子どもとしての立場で共感していたように思う。
だから、どこかで自分に課した厳しさを、どこかで生徒たちに求めてしまっていたときもあっただろうと思う。
けれど、ひとたび親となり、我が子が可愛くて、しかも、ちょっとばかり(いやずいぶん?)個性的な我が子を、どうか先生方もお友達も、周りの人たちも理解してほしい・・・、という願いからか、親になってから、現場に復帰した際の生徒への気持ちはずいぶんと変わった。
高校での学校現場でもそうだったけれど、この子を大切に思う親御さんがいらっしゃるから、だから、この生徒さんを大切に扱おう、と思い、また、事柄でなく、その子の想いを扱うようになった。
同じ生活指導をしていても、まったく姿勢が変わったように思う。
増して、予備校勤務になったころは、ちょうど子どもたちが、その個性を伸長する時期でもあったので、子どもたちに何かあるたび、予備校生の顔が浮かんだ。
お誕生日のケーキを焼きながら、それなりのご馳走を作りながら、そうしてお誕生日のプレゼントを選びながら、「ああ、あの子たちにも、この今の私の想いと同じような想いをしていらっしゃる親御さんが、それぞれにいらっしゃるのだなあ・・・。」と実感し、その、お子さんを大切に思っていらっしゃる親御さんへの気持ちへの連帯をどうすることもできなかった。
だからか、いつも、目の前にいる生徒さんに手を抜いたら、絶対に自分の子どもに返ってくる、という強迫観念めいたものも持っていたし、逆に、もし、私が、この子たちを大切にしたら、どこかで我が子も誰かに親切にしてもらえるだろうし、何かあっても助けてもらえるだろう、という確信めいたものをもち始めた。
そんな言葉を、本当に久しぶりに、面談の席で、思わず口を衝いて言ってしまった。
蓋し、私の本音なのだろう・・・。
心底からの。
ちょっとばかり、勝手かもしれないけれど、情けは人のためならず・・・。
そんな人のことばかり思って教育活動をしているわけではなく、自分への想いもあるわけで・・・。(笑)
私も人間ですから・・・。(笑)