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西郷南洲「児孫に美田を遺さず」という言葉

ついつい子どもには甘くなり、物質的な豊かさを与えてしまいがちである。
でも、本当は精神的なものほど大きいような気がする。

おいしいご飯、居心地のいいお家・・・。
これだって大事なことである。
その子の育ちに影響する。
そういうことも認めたうえで、それでもこの言葉の中にある精神を私は強調したい。

「児孫に美田を遺さず」
美田というのは、美しい田んぼ。つまりは財産の象徴である。
財産など残さない。では、いったい何を遺すというのだろうか?
財産の対極にあるもの。いや、そういう心意気があったなら、財産も残るかもしれないけれど、財産よりも、子供や孫には心意気を遺したい、ということなのだろう。徳とも言えるかな?

よく、馬を川辺に連れて行くことはできる、でも水を飲ませることはできない、というように言われる。
生きていく方法を伝えることはできても、実際に生きていくのは自分である。
また、魚を釣る方法は教えることができる、というインディアンの教えもある。
とにかく生き方を教えておけば、実際に物はなくても生きていけるということである。

勉強ばかりでは生きていけないというものの、勉強ができれば、選択肢も広がるし、また、それだけ人の役に立つ方法も多くなる。人に役立つことができて、人にありがとう、と言われることが多ければ自分も豊かになる。それは物心両面でである。
ただ、勉強ができたら、将来に役に立つから、というだけではなくて、明確な根拠を示すことができると、子どもたちの勉強への意欲につながるのではないだろうか?

などと考えながら、どうしたら勉強が意味のある楽しいものと考えられるか?とそれこそ考えながら指導させていただいている。
ともあれ、勉強すれば、たくさん素敵なことが待ってるよ!と思ってもらえるようにしたい。
ということは、やはり、勉強に絡んで、楽しそうに生きることが一番だと思っているのですが・・・。(笑)

公開:2022/12/16 最終更新:2022/12/16
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