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いいよー、と言われて詐欺っていそうで複雑な私。一応教師ですが・・・。

教室にちょっと遅めに到着したら、ちょうど宅配便の人が玄関に向かって歩いておられるところだった。
車の音に気付かれて後ろを振り向かれたので、車のドアを開けて、
すみません。重役出勤でした!ボールペン、貸していただけます?今来たところでペンがバッグの中で・・・。
と言うと、いつものようにニコニコと、まるで小さい子に言うように
いいよー。
とニッコリ。
一応教師で、そうそう可愛げのある仕事でもなさそうな仕事で、そんな小さい子に入って来るみたいに
いいよー。
と言わても・・・。
このパターン、結構あちこちであって、そのたびに私は、自分が詐欺っているような気になるのである。

昔、婚約者がいることを知らない人が、いや、知っていても、話のネタに・・・、ともってくる人がいないではなかったが、私はお見合いをする気が全くなかった。
なぜなら、容貌が私の性格を詐欺るからである(すみません。国語の教師がこのような動詞を使用して。(笑))。
(ちなみに結婚詐欺師の場合は金銭のやり取り、あるいは女性の・・・、という要件があるそうで、性格的に周りが私のことを見誤ったとしても、本当の意味での詐欺師ではないし、これは物言いであって、それに生徒に言うと、刑罰に当たらないのであれば、詐欺ってもいいと思う、とのことで・・・))
いや、ブサイクは嫌!とかきれいな人がいい、とか言って、釣書の段階で断っていただく、とか、実際にお目に掛かってやっぱり・・・、とか言って断られるのならいいのであるが、私の場合は、私の性格を容貌が詐欺るのである。

学校現場にいた若い娘時代の頃、家庭科の中学部の先生とトイレで一緒になったとき、母親世代の先生に、
先生って見た感じと意外に違うところがあるなあ、と思って・・・。
と言われた。女性として強い、とかいうことかな?と思っていた。女性は柔らかく・・・、というのがその学園の風潮であったし。
思ったより強いんでしょ?
と応えたら、
いえ、芯が強いだよねえ。
と言ってもらった。
学生時代、同級生の男子に、普通の女の子とちょっと違う。
と言われたら、まあね、と思っていた。男子に荷物を持ってあげる、と言われたらどこかに違和感があったし、助けてもらうのも好きではなかった。自立したかったのだろうなと思う。精神的に。

だから、一回会ったくらいでは、到底私の本質など見抜ける人はいないだろうし、わかって付き合ってもらえるなら別だけれど、そのうち見た目よりも強い部分が見えてくるだろうし、と思って、お見合いだけはしたくなかった。
要するに詐欺ってしまいそうで・・・。
優しそうと言われて、そうでもないよ、と言うほどではないとは思うけど、でも、周りが思うほど優しいばかりではないので、申し訳なくなる。
そして、結婚してからは、正真正銘の詐欺師になった。
夫には、太って、詐欺師マユミと言われた。
だから、ダイエットに励んでいるんですって!

いえ、そういう意味ではないのですが・・・。(笑)

公開:2023/06/03 最終更新:2023/06/03
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