この受験期に、人のことを気にするな、っていう方が無理ってものだけど・・・。自分がしなければならないことに精一杯になっていますか？
先日から、勉強していても、今のやっていることが正しいのかどうかわからなくなる・・・、という相談を受け、あれこれお答えし、教材を貸し出したりしていました。
振替休日だったその生徒は、教室に来るなり、
理社はどうして勉強したらいいですか？
という質問をしました。
漠然としているので、そこからヒアリング開始。
今やっていることに疑いを掛けること自体、今のやっていることに集中できていないのではないか？と思いました。
それに、周りのことにとてもよく気がつくお子さんです。
この受験期に、逆に、自分のことで必死なら、周りのことには目を向けている暇はないはずです。
とはいえ、この時期にライバルもいるのだから、周りが気にならないと言ったら、それもウソになりそうです。
でも、敢えて言いました。
今、ほかのことが気になるということは、手元がお留守になっているということよ。
とにかく、今やっている勉強に集中しなさい。
ほかのことを考えない・・・。
と話していました。
勉強中に、気になることが出てくる・・・、とのことで、聞いてみると、ご兄弟についての勉強の仕方への思いでした。
学校に勉強道具を置いて来てもよくできるご兄弟について、その行動なのか、それとも成績のことなのか、聞いてみました。
そしたら、やはり、勉強もしないでもできるご兄弟のことが気になっておられたのでした。
それは、勉強もしないで、成績が良ければ、ズルいなあ・・・、という気持ちになっても仕方がないのかもしれません。
でもね、それは人それぞれ。
何もしなくても勉強できる子も中に入るけれど、それはその人の人生の中で、必要なことは起こって来て、その人なりの課題が出てくる。
自分は自分の課題に向き合えばいいし、長く生きてくると、それぞれに課題があるものだし、よく見えている人もそれなりに苦労があるものよ・・・。
と話しました。
自分のするべきことに集中して、とにかく必死に取り組む。なかなか難しいことではありますが、それこそが人生の最も大きくて、身に着けることができたら、一生の財産になるはずのことです。
しかも彼の目指しているのは難関校です。
入学してしまえば、おそらくは、もっと不公平だなあ、と思うこともたくさん出てきます。
人のことを気にしている暇はありません。
たぶん気になるだろうけれど、気にしないように努めなくては自分の時間が減ってしまいます。
それをこそ今、少しでも身に着けておいてほしいと思っている心構えであり、姿勢なのです。
この15の春に受験があり、勉強していく中で身に着けるべき姿勢や勝ち抜くために必要な心を育てていく過程で、一生役立つ強さを身に着けるためには、とんでもなくいい試練だと思っています。
受験を受験としてとらえるだけではもったいない。
この試練を通して、大きく強くなってほしいと願っています。
